人的資本への投資は、人々の福祉、生産性の向上、インクルーシブな経済成長、貧困削減、危機への備えの促進に不可欠です。コロナや気候変動のような危機が各国にショックを与える中、こうした投資は二重の意味で重要になっています。
IDAは数十年にわたり、栄養、保健医療、質の高い教育、雇用、社会的保護、技能向上を通じて人材投資に力を注いできました。現在、世界銀行はIDA第20次増資（IDA20）の特別テーマとして人的資本構築に優先的に取り組んでいます。
8つの政策コミットメントを通じて、コロナ危機による人的資本の損失を取り戻し、質の高い中核的社会サービスを再構築し、危機以前の人的資本拡大の軌道を加速させることに重点を置いたソリューションを提供します。政策コミットメントは、各国が保健、教育、社会的保護において拡大する格差への対応を支援し、持続的な復興と強靭性の基盤を提供することを目的としています。デジタル・ソリューションは復興に不可欠であり、格差の解消においても機能します。
IDAの主な取組み
ルワンダ：パートナーと協力して、中核的なセーフティーネット・プログラムの適用率を対象世帯の67%から92%に引き上げました。また、このプロジェクトにより、現金給付の適時性が60%から100%近くに改善され、プログラムがジェンダー、児童、栄養に配慮したものになるようにイノベーションが導入されました。
バングラデシュ：初等教育の完全普及に向けて、IDAはコミュニティ主導の革新的なプログラムを通じて、サービスの行き届いていない農村部や都市の極貧地区に住む73万5,000人の恵まれない児童（うち、半数は女子）に初等教育を提供しています。
コンゴ共和国：数千人の脆弱な若者に対し、機械工、木工、ホスピタリティ、電気、配管、製パン、溶接などの仕事に就けるよう訓練と技能を提供しています。
IDAは数十カ国において、新型コロナウイルス感染症の予防、検知、対応に向けた取組みを支援しています。具体的には、ワクチンの供給、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジのためのシステム強化、準備と対応能力の強化などが挙げられます。
更新日: 2023年3月28日
